津田ってみよう。

$p$進数の紹介をするにあたって、かなり大学の数学から戻ってもらわないと行けない。
どのぐらい戻るかというと、小学校の算数まで足し算の筆算まで戻る。

$29+1=30$の筆算

$99+1=100$ は繰り上がりが2回起こる。

楽しくなって、
$999+1=1000$

$9999+1=10000$

などと筆算する

講演者はこういうのを楽しくなってカレンダの裏にやっていたそうです。
$$
\cdots 99999
+ 1
$$
を考えると、ずーーーっと繰り上がりが起こって、ずっと全部の桁が $0$ になる。

全部の桁が $0$ の数って? $0$ ですね。

$1$と足して$0$になる数だったので、つまり
$$
\cdots 99999 = -1
$$
だということがわかった。

そういえば数学クイズで、

$$
0.999999\dots = 1
$$

というのがよくありますね。
これってどういうことかというと、左辺は、

$0.9$

$0.99$

$0.999$

$0.9999$

$0.99999$

とずっと増やしていった数列の極限のこと。
それが収束して $1$ と一致しているという意味。

じゃあさっきの $\cdots 999999$ はなんだったかというと「れいてん」を消した、

$9$

$99$

$999$

$9999$

$99999$

とずっと続けてた数列を考えたということ。

これがもし収束すれば、$-1$ になるってことじゃないか?

これが「十進数の世界」です。

十進 "絶対値" というのを考えます。

この絶対値は $10$ で割り切れるほど小さいというものです。

$|1|=1$,

$|10| = 1/10$, $|100|= 1/100$, $|10^n|=1/10^n$,

$|20| = 1/10$, $|157|=1$

などが十進絶対値。

これでさっきのを考えてみると

$99-9 = 90$ ($10$で1回割れる)

$999-99 = 900$ (2回割れる)

とどんどん差が「小さくなっている」

この整数の表し方は、十進だけではない!

二進法、三進法、……を用いて、二進整数、三進整数、……を考えられる。

通常の世界の何進法というのは単なる表現の違いで数そのものを変えたわけではないです。

しかし!

今のこれら(何進整数)はそれぞれ違う "キャラ" を持っています。

例えば、七進整数には "$\sqrt{2}$" がある!

筆算で求めてみよう!

講演者は iPad Pro + Apple Pencil を書画カメラで写してプロジェクタで出すという荒技で、手書きとスライドの中間的ないいとこ取りの講演をされています。

二進整数には $\sqrt{2}$ がないことも説明されています。

"Rosetta stone"

関数論では $\mathbb{C}$で考えて $\alpha\in \mathbb{C}$ の周りの関数を

$$
\sum_{n=0}^\infty a_n(z-\alpha)^n
$$

と考える。

整数論で解析をするには複素平面の代わりに、

$\mathbb{Z}$

というのを考えて、
素数$p$の周りの「関数」を

$$
\sum_{n=0}^\infty a_n p^n
$$
というのを考える。

これってさっきやっていた$p$進数そのものではないか! おおおお〜〜

$p$進(線形常)微分方程式

$p$進微分方程式の研究が
$p$進的な収束の乗法や、$p$進ならではの構造の他に、
整数論や、通常の微分方程式とも関係したりして研究している。

最近の研究

超幾何微分方程式、例えば

$$
z(1-z)\frac{d^2y}{dz^2} +(c-(a+b+1)z)\frac{dy}{dz} - ab y = 0
$$
($a,b,c$は "代数的" $p$進整数)

は、$p$進的によい性質を持ち、「Frobenius構造」という特別な構造を持つ。

その後の質問で
$\mathbb{C}$と$\mathbb{Z}$の解析の類似をその場で状況証拠を計算して見せておられます。

園芸のかみ切りみたいですね。

$\mathbb{C}$の世界で
$3(z-\alpha)(z-\beta)$という関数があったらこの関数は

$z=\alpha$ で位数が $1$

$z=\beta$ で位数が $1$

$z=\infty$ で位数が $-2$

全部足したら $1+1+(-2) = 0$ になっている。

$\mathbb{Z}$の世界では
例えば $6$ という関数を考えると

$2$という点で 2進絶対値が$|6|=1/2$

$3$という点で 3進絶対値が$|6|=1/3$

$6$という点で (無限大の)通常の実数の絶対値が$|6|=6$

全部かけたらちょうど$1$になっている。

$\frac{1}{7}$ は七進「整数」ではないけど二進整数ではある。

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