【測度の全変動】
可測空間$(X,\mathcal{A})$上の実数値測度$\mu$が与えられたとき,$\mu$の全変動測度$\lvert \mu \rvert$は,Jordan分解を用いて$\lvert \mu \rvert = \mu^+ + \mu^-$と定義されることが多い.一方で,測度の全変動は
$$ \vert \mu \rvert (E) = \sup \left\{ \sum_{i \in I} \lvert \mu(E_i) \rvert \,\middle\vert\, \text{$(E_i)_{i \in I}$は$E$の可算分割で,$E_i \in \mathcal{A}$} \right\} $$
と表現できることも知られている.

$\mu$を$\mathcal{A}$上の部分集合代数$\mathcal{B}$に制限したものは,もちろん有限加法的測度である.このとき,$(X,\mathcal{B})$上での有限加法的測度としての全変動と,$(X,\mathcal{A})$上での測度としての全変動は一致するだろうか.

【有限加法的測度の全変動】
$X$を集合とし,$\mathcal{A}$を$X$上の集合代数とする.また$\mu \colon \mathcal{A} \to \mathbb{R}$を有限加法的測度とする.$E \in \mathcal{A}$に対して,$A$上での$\mu$の全変動を
$$ \lvert \mu \rvert(E) = \sup \left\{ \sum_{i \in I} \lvert \mu(E_i) \rvert \,\middle\vert\, \text{$(E_i)_{i \in I}$は$E$の有限分割で,$E_i \in \mathcal{A} $}\right\}$$
と定義する.$\lvert \mu \rvert(X) < \infty$であるとき,有限加法的測度$\mu$は有界変動を持つという.

mathtodonは数学のちょっとしたメモ書きにちょうど良いのです。

(続き)
$t \in [-1,1]$のときは,$1+\varepsilon+t, 1+\varepsilon-t \geq \varepsilon$なので$g(1+\varepsilon+t) = g(1+\varepsilon-t) = 1$である.
また$t \leq -1-\varepsilon$ならば,$1+\varepsilon + t \leq 0$なので$g(1+\varepsilon + t) = 0$であり,$t \geq 1+\varepsilon$なら$1+\varepsilon -t \geq 0$なので$g(1+\varepsilon -t)=0$となる.したがって$t \in \mathbb{R} \setminus \mathopen{]}-1-\varepsilon,1+\varepsilon\mathclose{[}$なら$h(t) = 0$となっていることが確かめられる.

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(続き)
このとき$g$は単調増加な関数である.実際,導関数を求めてみると
$$ g'(t) = \frac{f'(t) \{f(\varepsilon-t) + f(t)\} - f(t) \{ -f'(\varepsilon-t) + f'(t) \} }{\{ f(\varepsilon-t) + f(t) \}^2} = \frac{f'(t) f(\varepsilon-t) + f(t)f'(\varepsilon-t) \} }{\{ f(\varepsilon-t) + f(t) \}^2} \geq 0$$
となっている.
以上のことに注意して,
$$ h(t) = g(1+\varepsilon-t)g(1+\varepsilon+t) $$
と定義する.
このとき$h$はまた滑らかな関数である.

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【テーブル状の滑らかな関数】
$[-1,1]$上で$1$かつ$\mathbb{R} \setminus \mathopen{]}-1-\varepsilon,1+\varepsilon\mathclose{[}$上で$0$となる滑らかな関数はどのように構成するか.
関数$f \colon \mathbb{R} \to \mathbb{R}$は滑らかな増加関数で,$f^{-1}(0) = \mathopen{]}-\infty,0]$を満たしているとする.
このとき
$$ g(t) = \frac{f(t)}{f(\varepsilon-t) + f(t)}$$
はまた滑らかな関数で,$\mathopen{]} -\infty,0] \subset f^{-1}(0)$かつ$[\varepsilon,\infty\mathclose{[} \subset f^{-1}(1)$を満たしている.
なお,$f(\varepsilon-t) + f(t)$は$0$にならないから,$g$は$\mathbb{R}$上well-definedであることに注意しておく.

この間の投稿に間違いがあったので再投稿.

【Lusin (N) property】
$(X,\mathcal{A},\mu)$と$(Y,\mathcal{B},\nu)$を測度空間とし,$F \colon X \to Y$を写像とする.すべての$A \in \mathcal{A}$に対して
$$ \mu(A) = 0 \implies \nu(F(A)) = 0$$
が成り立つとき,写像$F$は$(\mu,\nu)$に対してLusin (N) propertyを満たすという.

@PAM1934 最初の $B$ は $Y$、次の $F(B)$ は $F(A)$ ですか?

N-propertyの話、なかなか難しいですね、、、

【Lusin (N) property】
$(X,\mathcal{A},\mu)$と$(B,\mathcal{B},\nu)$を測度空間とし,$F \colon X \to Y$を写像とする.すべての$A \in \mathcal{A}$に対して
$$ \mu(A) = 0 \implies \nu(F(B)) = 0$$
が成り立つとき,写像$F$は$(\mu,\nu)$に対してLusin (N) propertyを満たすという.

Arendt et al.か.(書き方が変な気がした)

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Laplace変換のabscessaはBochner可積分性じゃなくて
$$ \lim_{R \to \infty} \int_{0}^{R} e^{-\lambda t}f(t) dt $$
の収束によって定義するのかあ.(Arendt, et. al.)

可算の値を取る単関数で一様近似するのが筋が良さそうですね。具体的な議論はDiestel and Uhlの2章定理6などに書いてあるかも。(打つのが面倒くさくなった)

$f$を各点近似する単関数列$(s_n)$を適当に選ぶ.このとき,各$s_n$が$Y$に値を取るかはわからない.これを適当に変形して求める単関数列を作れるだろうか?

単関数列で$(s_n)$で
$$ s_n = \sum_{i:\text{有限和}} f(\omega_{i,n}) 1_{A_{n,i}}$$
のような形のものが取れればよいことがわかる.

$X$をBanach空間とし,$(\Omega,\mathscr{F}) \to (X,\mathscr{B}(X))$を強可測関数とする.$f(\Omega)$がある線形部分空間$Y$に含まれるなら,$f$を近似する単関数列として,$Y$に値を取るものがとれるか?

(続き)
測度$\mu$が有限でなくても,$A$が測度有限なアトムならば同様の議論が走る.したがって,半有限測度ならば同じ主張が成り立つ.(半有限測度は測度無限なアトムをもたないから.)

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(証明続き)
$\mu(E) = 0$なら絶対連続性より$\nu(E) = 0$となる.また$\mu(E) = \mu(A)$なら$\mu(A \setminus E) = 0$となるので,やはり絶対連続性より$\nu(A \setminus E) = 0$となる.このとき
$$ \nu(E) = \nu(E) + \nu(A \setminus E) = \nu(A) $$
となるので,$\nu(E) = \nu(A)$が成り立つ.したがって$\nu(E) = 0$または$\nu(E) = \nu(A)$となり,$A$が$\nu$のアトムであることがわかった.Q.E.D.

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