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黒木玄 Gen Kuroki @genkuroki

mathtod.online/@waidotto/58488


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\def\Q{{\mathbb Q}}
\def\C{{\mathbb C}}
$

(1) $A_0\subset\C$ が $\Q$ 上代数独立ならば拡大 $\C/\Q$ の超越基底 $A$ で $A_0$ を含むものが存在する(Zornの補題)。

(2) $A$ の濃度は $A_0$ の取り方によらず一定である(超越次数)。

(3) そのとき $\C$ は無限変数の有理函数体 $\Q(A)$ の代数閉包になる。

(4) 代数閉包は同型の違いを除いて一意的である。

したがって、

(5) $B_0\subset\C$ も $\Q$ 上代数独立でかつ全単射 $f_0:A_0\to B_0$ が与えられているならば、(1)より $B_0$ は拡大 $\C/\Q$ の超越基底 $B$ に拡張され、(2)より $f_0$ は $\Q$ 上の同型 $\Q(A)\to\Q(B)$ に拡張され、(3),(4)よりさらに $\Q$ 上の同型 $\C\to\C$ に拡張される。

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線形代数での類似の議論は大学1~2年レベル。

$V$ が体 $K$ 上のベクトル空間であるとき、

(1) $A_0\subset V$ が一次独立ならば $V$ の基底 $A$ で $A_0$ を含むものが存在する(Zornの補題)。

(2) $A$ の濃度は $A_0$ の取り方によらず一定である(ベクトル空間の次元のwell-definedness)。

したがって

(3) $B_0\subset V$ も一次独立でかつ全単射 $f_0:A_0\to B_0$ が与えられているならば、(1)より $B_0$ も $V$ の基底 $B$ に拡張され、(2)より $f_0$ は全単射 $A\to B$ に拡張され、さらに線形同型 $V\to V$ に拡張される。

この手の議論は、有限次元の場合には大学1年でみんな習うし、数学をやっていれば線形代数に限らず「基底」の概念(たとえば体の拡大の超越基底)を使う議論ではその後も出て来るので、well-knownかつtrivialだと言っても問題ないと思います。